「がんになったら、食生活を変えた方がいい?」と聞かれたら、私がどうお答えするかは前回のブログに書いた通りだが、その続き・・・。
私は、今、毎回の食事で、「美味しい、うれしい、幸せ~」と感じる。どんなに簡単な食事も、出張中、一人で食べるコンビニのお弁当も、美味し~く、味わい尽くす。
以前の私は、時間をかけて作った料理も、有名なレストランでの食事も、今ほど満足して美味しく食べることができなかった。もっと美味しいものがあるはずだ、といつも感じていたし、これダメ、あれダメとモンクも多かった。それどころか、常に時間に追われてゆっくり食べる気もしないような毎日を過ごしていた。
しかし、いまのパートナーと食事をするようになったとき、食事中に突然、
「あのさー、この人生で、あと何回食事ができると思う?」と聞かれた。
「はっ?」 そんなこと、考えたこともなかった。
「僕らがあと30年生きても、1年365日。3食ゆっくり食べられるわけじゃないから、あと何回かな?一回一回大事だよ。ゆっくり味わわない?」
「たしかに!そうです!味わいます!」
それからは、どんなに忙しいときも、少なくとも一日一食は、ゆっくり笑顔で食べるようになった。
ただ、ここ数年、私は週半分を大阪出張で仕事をしているので、TODAY!心斎橋にいるときは、仕事が遅くなると食事をどうするかがとても悩ましい。女性一人で、どこかに食べに行くわけにもいかず、12時過ぎて夜中のコンビニに行くことも、ちょくちょくある。
ある夜の出来事。「昼も食べてないのに、夕食がコンビニ弁当か~」と思いながらも、くたくたぺこぺこ状態で、近くのコンビニに駆け込んだ。入口を入った瞬間・・・大きな怒鳴り声が聞こえてきた。酔っぱらった男性が、レジバイトの中国人女性を怒鳴りつけている。そしてバイトの女性は、何度も頭を下げて一生懸命あやまっていた。
言われたタバコが探せなかったのか、おつりを間違えたのか、酔ってからんでいるだけなのか、理由はわからないが、その男性は、怒鳴りつけた後もブツブツ言いながら店を出て行った。私はお弁当コーナーの前まで行ったものの、レジの女性が大丈夫かが気になって仕方がなかった。彼女は、こわばった顔のまま次のお客さんのレジを続けていた。
慣れない日本での仕事。でも、一生懸命がんばっている。私はチラチラと彼女の様子をうかがいながら、もし自分が異国でバイトをしたらどんなに心細いだろうと感じていた。
夜中のバイトは日本人が少ない。外国からきた人たちががんばってくれているおかげで、<24時間開いててよかった!>なのだ。お弁当はほぼ品切れだったので、おにぎり2つとサラダを持って、レジへ。
「おつかれさま」と私が言ったら、彼女は少し笑顔になってくれた。
こんな夜中に一生懸命働いてくれている人がいてこれが食べれるんだな~、ありがたいな~と思ったら涙が出た。<塩むすび>すごく美味しい!ご飯が甘いよ。だれがつくってくれたのだろう。この米はだれが生産しているのかな。いままでそんなこと考えたこともなかったけど、いろんな人ががんばってくれて、いま、これが食べられる。ありがたいな~と心から感じた。そう、昔は、「米は魚沼産のコシヒカリじゃなきゃダメよね」みたいなことを平気で言っていたこともあったな~。何様でしょう。感謝が足りなかったな~。このおにぎりが私の細胞になって明日も元気で生きられる。
そうか、がんになったら、肉がダメ、乳製品がダメ、○○がダメ、・・・って、良く考えたら、牛だって、豚だって、私達に食べられるために生まれてきたんじゃない。命をいただいて、私達は生かされている。この身体をつくり、共に生きていくのだ。ありがとうございます。
そのおにぎりを味わい尽くしてから、私はますます食事が楽しみになり、
「美味しい、うれしい、幸せ~」と感じるようになった。
美しい!桃を眺め、甘い香りを楽しみ、味わい尽くした。あ~すばらしすぎる。ありがとう。
どんなときも、元気にがんばります。
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