実は、1年ぶりの更新。30代前半、仕事の徹夜明けの朝のシャワーで胸にしこりを見つけて、突然がん患者になってから19年!ありがたいことに私は今日も生かされている。

がん告知から数年後、自分の中の重苦しい諸々を整理して、手放して、やっとの思いで「がんワールド」を抜けたとき、心の深いところから
「誰かの役に立ちたい」という思いが湧き上がった。

ある日突然がんになっても、「納得できる治療」、「安心できる生活」、「自分らしい生き方」を実現することはできるはず。それをお手伝いする会社をつくろう!

2004年に日本初のがん患者生活サポート会社・株式会社VOL-NEXT(ボルネクスト)は誕生した。会社名は、Voice Of Life → NEXT (命の声を次の形に)という意味で、患者さんの声に(心の声にも)、耳を傾け続けて、次の形にしていこうと決めた。

当時から盛んに言われ始めていた「QOL (Quality Of Life 生活・生命の質)の向上」は、患者さん一人一人の「VOL命の声」に耳を傾けることからしか始まらないと感じていた。

東京と大阪に生活と心の支援サービスの拠点「がん患者サービスステーションTODAY!」をつくった。全国の病院にショッピングモールTODAY!のカタログを設置していただいた。患者さんを笑顔にするサービスを一つ一つ考えて展開していくのは簡単ではなかったが、「ここに来てよかった」「TODAY!があってよかった」という言葉とホッとした笑顔をいただいて、私たち自身も「生きている感じ」が続いていた。
ありがとう患者さんたち。ありがとう仕事。ありがとう仲間たち。ありがとう支えてくださった皆さま。

この14年と3ヶ月、ほぼ毎日、私は、患者さんと密に向き合わせていただき、さまざまな出会いの中で学ばせていただいた。そのすべてが、輝く宝である。

しかし、一方で、5年、10年経つうちに、すべてのものは変化していく。

医療はもちろん、患者さんを取り巻く環境も、社会も、仲間たちの状況や気持ちも変わっていく。そんな中で、何事も同じ形での継続は難しい。
志をブラさず、どのような形で会社を継続し、日本に貢献できる仕事ができるか。それを問われる課題や宿題が次々に与えられる中で、私の理解する力や考える力、行動する力の無さに焦り、愕然として、自分を攻め込む日々が続くようになっていった。

「私は、さらに何をすべきなのか」「どうしたらもっともっともっと役に立てるのか」「女性のがん患者さんの生活ケアサービスの道を開いてきたものとしての責任をどう果たすか」

過去を振り返り・・・、未来を心配して・・・、不安や弱気になるばかり。身動きが取れない日々・・・。

そんな中でも、大切な仕事は毎日続いていく。宝の経験と専門性をもっともっと活かして役に立ちたい。

もがき続ける中で、ふと、「この感じ、がんになった時と似ている」と感じた。あなぐら今日子

そうか、私は、また、『つけているもの』が多くなりすぎて、考え方も、気持ちも、行動も、重くなっている!長い習慣からの思い込みや、常識、「こうあるべき」にとらわれて重い重い、重すぎる!
yoroi-katcyu
いつも、どんな時も、患者さんの声は聴いているが、
自分の声(Voice Of Life)には耳を傾けているのか>自分。

どう見られるか、どうあるべきか、そんなことはどうでもいい。自分の声に耳を傾けろ。

「軽くなれ、シンプルになれ。鎧甲冑よろいかっちゅうは脱ぎ捨てろ。かっこつけるな。素で行け!」

14年の学びと経験、専門性を発揮するには、余分なものを手放して、大切なものを見つめて、素で進め、軽やかに走れ、と聞こえた。まことに、私のVOL(命の声)。

そして、青山から会社を移転した。青山は素敵な所だったが、今の私たちの気持ちと身の丈に合わないと感じていたからだ。現在は、東京都文京区関口1丁目(有楽町線「江戸川橋駅」徒歩1分)の小さなTODAY!に引っ越しミニマム化した。飯田橋の隣の駅で神楽坂も近い。

このミニマム化は想像をはるかに超えるエネルギーが必要だった(手放すほうが大変なんだ〜!)。昨年末、5日間ほぼ完全徹夜状態で引っ越しをしたら、幻覚?道路脇のすべてのものが人に見える経験をした。手放すものが多すぎて、心も頭も停止したような状態になった。

その後遺症か、半年も、皆さまにお知らせする気力が出なかった。ブログも書けなかった。ごめんなさい。

しかし、ありがたいことに、リピーターの方や医療者の方の紹介、紹介の紹介、あるいは、インターネットで調べてたどり着いて予約してくださる方で、ミニマム化したTODAY!で、私は今日も患者さんと向き合っている。がん治療中の女性たちが<どんな時も、自分らしく前進する>ことができるように、この14年の宝をすべてシェアしながらお手伝いさせていただいている。
smiletoday2 (1)
生涯で二人に一人ががんを経験する日本で、
ある日突然がんになっても、自分らしく生活し、働き、
社会に貢献していく意欲と行動力を持ち続けることが
当たり前にできる社会にすること
これが私たちの変わらぬ使命だ。そのために考え、感じ、動く。

身軽になった私は、14年間、20万人を超える患者さんたちから教えていただいたニーズと気持ちを次の形にすべく、軽やかに?走り回ることにした。

第1段として、「どんな時も、前進する女性たち」を応援するウィッグを創りたいと思った。アデランスさんにお願いして(8回プレゼンさせていただきました!)、いくつもの山を越えながら、大勢の皆さまの愛ある協力を得ながら、TEAM Rafra (チームラフラ)が、1年かけて誕生した。アデランスタイの工場まで押しかけて、すべての工程も確認させていただいた。

詳しくは、次回ブログに書くが、このウィッグは、自分にも、人にも、地球にもやさしいウィッグ。前に進むウィッグ。これから治療の方には、ぜひTODAY!に試着に来てほしい。

TEAM Rafra (チームラフラ)プレスリリースはこちら

こうしてまた一つ、次のステージに進むことができたのは、どんな時も、私たちを応援してくださり、支えてくださる方たちがいてくださったから。
心から、ありがとうございます。感謝以外の何ものもない。

「変化と創造」の間には、
葛藤がある、混沌がある、苦しさや痛みを伴うことも多い。

しかし、これは、次のステージに進むために必要不可欠な経験なのだろう。
簡単にはいかないのだ。でも、だからと言って、恐れる必要はない。
前に進むすべては、変化→創造→変化→創造と進化向上していくのだから。

19年前、病気を得て、自分の中の多くを手放し、VOL-NEXTが生まれたように、
今も小さな私たちは、変化を恐れず進む。

<どんなときも、がんのときも、どんな事情があろうとも、
それでも前進していく女性たち>
が、
真の自分と出会い、キラキラと輝くための<新たな創造>を目指して。

20万人の命の声、宝を、日本中の女性たちとシェアして生れる次の形が、
日本中を輝かせる新たな創造の開花となることを信じて。
SOGA Wig曽我、TEAM Rafra かぶってます!


これから治療が始まる方は、こちら↓  治療中も、自分らしく働き、生活することを全力で応援中

******************************
がん患者サービスステーションTODAY!
ショッピングモールTODAY
■治療のための生活と心の準備(ご試着サービス)⇦ご予約お気軽にどうぞ
■生活と心の相談 (曽我のカウンセリング)

お問合せ・ご予約 (東京)03-6265-0633(大阪)06-6224-3064 
*TODAY!青山は、文京区関口(有楽町線・江戸川橋駅 徒歩1分)に移転しました。
*有楽町線「江戸川橋駅」は、飯田橋の隣駅で、神楽坂近く。
 池袋駅から3つめ、永田町駅から4つめの駅です。